会員紹介:真柄修也さん

  バーチャレクス・ホールディングス株式会社勤務

  平成18年度合格 


<司法書士を目指した理由>

 

 大学の在学中に宅建の資格を取得し、不動産会社に就職をしました。その職場では、重要事項の説明なども担当したため契約書の締結や、建物の完成後は住宅ローンの設定、引渡しなど、多くの実務にも関わってきました。その状況からさらにステップアップを求めるため、司法書士を目指しました。

 

 受験していた当時は、司法書士の業務を不動産業界で働く延長線上で考えていたため、取得後は司法書士事務所での不動産登記などを主に想像していました。実際、合格後に事務所勤務もしましたが、不動産会社での勤務経験から、前面に出てお客さんのことを理解しながら、今まで得た知識を生かしたいと思い、事業会社において企業法務としての職種に就いて現在に至っております。

 

<現在の仕事内容・所属組織はどのような職種・業種ですか>

 

 会社内での法律に関わる仕事全般において業務に関わる機会があります。そのなかで、取引先との契約書の内容の審査を行う法務の仕事と、取締役会や株主総会における決議に関して取りまとめを行う事務局としての総務の仕事が中心となります。

 

 現在勤務している会社には、5年前に入社しました。会社の転機として上場を目指すという方針があり、法務部門の強化のため採用されました。上場準備のため、法務総務部門を担当者として、主に会社内の決議におけるガバナンス体制の構築や、規程整備、フローの見直しなどを行いました。入社して3年目には、東証マザーズ市場において株式の上場が承認されました。上場承認に至るまでは、さまざまな経験をしましたが、とても貴重な体験をできたと思っています。

 

 

<社内で司法書士のスキルが生かされる場面>

 

 当然、株式発行や、定款変更、子会社の設立といった会社として登記変更等が必要な業務が発生した場合、それらについての専門知識を有している立場として役にたてる機会があります。ただ、もちろん発生する頻度は少ないので、司法書士事務所と比べると、あまり多く登記を経験することはありません。

 

 登記以外の部分で、株主総会・取締役会の決議に関することであったり、株主に影響する株式事務であったり、会社法で学んだ知識を生かす機会もありました。

 

 また企業法務としては、社内のでの新規ビジネスや、取引先との契約などは、定型的な契約が見当たらない状況でも、新しい契約書を作ったり、先方の企業から提示される契約書のチェックを行ったりする際には、司法書士試験を通して学んだ民法に基づく考え方や知識が役にたつと感じました。

 

 

<当協会の魅力・面白さ>

 

 まず法務として自分の業務を再確認できる場として、非常に有意義に感じています。私も含め、この会を通じて知り合った会員の皆さんには、一人部署や、相談する上司などがいない法務部門の人たちも少なくないように感じました。組織で働く多くの会員の方たちと、そのような環境の中で日々の業務で感じている悩みなども共感できる場所でもあり、一人で感じていた不安や悩みも、様々な取り組みの対策やアドバイスを得て、解決や安心につながることもありました。

 

 また司法書士登録を行っている会員の方などとも、交友する機会も多くなり、とても良い刺激になります。そういった先生のお話しを聞いていると、またあらためて司法書士という資格の誇りを感じる良い機会にもなったと感じています。